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2007年08月16日

経営者に求められる意思決定の3原則(山川義介)

posted by Yoshisuke Yamakawa

「経営者に求められる事は何か」、とか「リーダーに求められる事はなにか」という質問は、色々なところでされているし、色々な人が答えている。特にこれが正解というものはないし、必要充分条件になっていなくてもそれはそれでかまわないと思っている。たとえば、「人間とは考える葦である」という有名なパスカルの言葉は、「人間は自然の中では矮小な生き物にすぎないが、考えることによって宇宙を超える」という哲学だとされている。しかし、「考える葦は人間である」という言葉に意味を持たなくてもよい。
経営者に求められる事という質問であれば、決断力とか実行力とか色々あるだろう。では、経営者が意思決定をする時に求められる事は何かを考えてみた。
①根本的にものを見る
②多面的にものを見る
③長期的にものを見る
この3つを挙げたい。『根本的にものを見る』というのは、そもそもどうあるべきかとか、原理原則は何なのか等、原点に返りゼロベースで考え直して見ることを意味する。経営理念に則っているか、信義を重んじているかという事は、常に考えていなくてはいけない事だが、特に迷った時にはまずここを抑えて行きたい。
『多面的にものを見る』というのは、どうしても判断は一人よがりになりがちであるが、ステークホルダーのそれぞれがどう感じるか、どう考えるかなども考慮する必要がある。立場を変えて見る、角度を変えて見る等も重要だ。
『長期的にものを見る』、これは特に企業は発展し続けなくてはいけないという企業の根本論からしても大切な事で、明日の売上が欲しいことは当然の事だが、中長期的にそのビジネスがどうなるかを熟慮しなくてはいけない。創業経営者の場合、比較的長期にものを見ると思うが、任期の決まったサラリーマン社長は任期中の業績しか頭にない人もいるので、任期がが終わった瞬間に業績が悪化するという事も起きる。私の考える企業の成長曲線というのは、まさに「ロジスティック回帰曲線」であり、黎明期は水面下を必死に全員で漕いで徐々に浮上する、成長期に入ると一気に指数関数的に成長する、偏曲点を迎える頃(成長スピードが鈍化する頃)には組織も方向性も変わり安定期に入る。成熟期になればひたすら安定成長を目指す。それぞれのフェイズで何を重視するか、どんな人が経営するのがよいかも変わって来る。
場合によっては、偏曲点を何回か迎え多段階の成長曲線を描く事もあるだろう。ALBERTはまだ水面下で全員で必死に漕いでいるフェイズだが、今まさに真夏の太陽が明るく輝く水面上が見えている。1つ頭を出せばあとは一気にジャンプだ。
経営の意思決定は、それぞれのフェイズで微妙に変わって行くと思うが、どのフェイズでもこの3原則は忘れてはならないと思っている。
次回は、企業経営に求められる価値観について述べたい。

2007年08月16日 01:14