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2008年07月06日
地球温暖化はロジカルに解決(山川義介)
posted by Yoshisuke Yamakawa
いよいよ洞爺湖サミットが始まる。もちろん焦点は地球温暖化問題の解決に向けて8カ国の首脳が目標を共有できるかだ。さて、この目標は、どのように決めるのだろうか。米国は数値目標設定に対して抵抗しているとも言われるが、私は「2050年までに半減」「1990年対比何%」という様な目標はいかがなものかと思う。これはロジカルに考えた時にあまり大きな意味、効果を感じないからだ。
先週、ALBERTは広報祭りだった。30日(月)の日経産業の1面カラーで取り上げられた『SUDACHI』搭載に始まり、1日(火)には「ITmedia 製品NAVI」に「ファジィスペックサーチ」「おまかせ!ログレコメンダー」「るいじしゃく」採用、そして3日(木)にはALBERTとしては初の店舗設置型接客システムとして「Bull's eye」が採用された事が大きく取り上げられた。さらに3日(木)の夜、WBSのトレンドたまごのコーナーで『SUDACHI』を搭載した「見つかる.jp」が放映された。(見られなかった方はこちらから)。
決まったのは前日の正午、取材は当日の13時からと、色々な準備もあり相当な忙しさだった。上場企業の経営者なども含め、何人かのかたに、なぜALBERTさんはそんなにたくさん新聞やテレビに取り上げられるのですか?と聞かれた。この回答についてはALBERT広報ブログに譲るが、先週はその騒ぎの中ロジカルシンキング勉強会を実施した。
ロジカルシンキングについては、色々な場面で書いたり話したりしている。たとえば「ロジカルシンキングは言葉である」とか、「数学者をロジカルな人だとは言わない」とか、結局は「帰納と演繹」「MECE」「ロジックツリー」を覚える事だ等。今回の教育では、「ロジカルシンキングて結局何なの?」「ロジカルシンキングって本当に必要なの?「ロジカルシンキングて何に役に立つの?」という3つの問いかけをした後、3つの事を「うまくやる」ために必要なのだという話をした。その3つとは、「話す」「書く」「聞く」だ。
では、実際にビジネスの場面ではどんな事なのだろうか。全員にいくつかの質問をし自分に点数をつけてもらった。例えば「簡潔な口頭報告ができるか」「ポイントが明確な資料を作れるか」「時間内に会議を終わらせる事ができるか」「MECEなヒアリングができるか」・・・・・・等々。点数はすべて相対評価。15人の参加者がいたので、上位何位に入るかで、1位・・・5点、2位~4位・・・4点、5位~11位・・・3点、12位~14位・・・2点、15位・・・1点という自己評価をしてもらった。この結果が非常に興味深いが、今日は本題からそれてしまうので述べない事にする。
次にグループワークを2種類行なった。今回のロジカルシンキング研修は、私が書籍や実施例などから収集した情報にさらに独自に考え出したアイデアをプラスして実施している。当初はほどほどロジカルな人を社外セミナーに派遣、後日その内容を全員に共有してもらおうと考えた。しかし、色々調べたが、社外のセミナーは、かなり質的ばらつきがある事が分かり、しかも事例などが自社の業容に合っていない等の問題もあり、高いお金を払って無駄に時間を使うくらいなら、自分で考えてしまおうとオリジナルなプログラムを編み出した。
その一つが紙の枚数カウントコンテストだ。ある決まった枚数の紙をグループに1束ずつ配賦し、どこのグループが早く正確に数えられるかというゲームだ。事前に作戦タイムがあるので、3人でどう役割分担をするか等を考える。スタートの合図で数えるのだが、各チーム色々なやり方を考えるものだ。まず3等分して各自の合計を暗算が得意な人が計算する方法、10枚ずつ置いて行き端数を数える方法、枚数を数えるのが得意そうな一人が数える方法などだ。どのやり方が優勝したかは明らかにしないが、5チームのうち2チームが枚数を間違えた。たった50枚の紙の数すら数えられないとは、誠に情けない。それ以上に準備段階で50枚ずつセットしてもらったのだが、その50枚が50枚でなかったというオマケ付きだった。1ヶ月後に同じチームで同じゲームをやるので、それまでに充分な作戦を練っておくように指示してあるので、次回が楽しみだ。
さて、かなり回り道をしてしまったが、地球温暖化問題の話。目標というのは達成しなくては意味がない。またそれに向けて何らかのアクションが打てなくては役に立たない。2050年に半減という目標はどうであろうか。あまりに先過ぎて、私もそうだが、失礼ながら現役の国会議員のほとんどがいらっしゃらないだろう。これは数値目標とは言えないと思う。「地球温暖化を防止しましょう!」というスローガンとあまり違いはない。企業も同じで、ALBERTでは長期計画は立てない。3カ年の中期計画止まりだ。私が某企業にいたときに、1990年に売上げを1兆円にしようという計画が持ち上がり、既存事業をそれそれ何倍にして新規事業で2000億円を売り上げれば達成するという様な非常に乱暴な計画だった。3000億程度しか売上げ規模がない頃である。当時の人事教育部主催の何かの研修のグループワークで、どうすれば1兆円を達成できるか考えて発表しろというものがあった。私のグループは、「達成できません」という発表をしたら、人事部長からひどく怒られた。今思えば生意気な社員だったと思うが、残念ながらその会社は未だに1兆円は達成していないようだ。
もう一つ、1990年に比較して・・・という議論がある。目標の設定を比率で考える事には色々なリスクがある。そもそも1990年に省エネの努力をしていた日本は不利で、その当時にじゃぶじゃぶとタレ流しにしていた国は有利だとか、開発途上で工業が発展していなかった国は有利だとか、そういう話になる。比率が機能するのは、企業経営でもそうだと思うが、ある程度安定し軌道に乗ってからだと思う。たとえば赤字会社に利益率の意味はなく、先行投資のフェイズの会社で前年比で売上げを語る意味はあまりない。比率の議論には、母数の正しい定義や安定性、説得性が必要だ。
プロ野球でも市場調査でも同じだ。開幕したばかりの時に、打率の話をしても意味がない。市場調査の結果では、サンプル数が30未満の時にはSB(Small Base)などと注意書きをし、参考程度に見て下さいという。営業成績でも3件アポを取って1件受注したので、受注率33.3%などという報告をする人がいるが、全くロジカルでなく意味がない。「3件中1件受注しました。」だけで充分なのである。また、営業の目標を前年対比で何%アップ決める事があるが、これも危険だ。頑張ると翌年の目標が上がると思えば、ある程度以上頑張らないというのは当たり前の心理だからだ。このあたりは、マルマンでもイデアの橋本さんと一緒にかなり苦労した。
この様に考えると、地球温暖化問題というのは、どう考えても母数は安定していないし、合理的で説得性のある定義ができるとは思えない。そういう意味で、ロジカルに地球温暖化の解決策を考えると、まずは量の大きい所からつぶすべきではなかろうか。様々な努力を個人に求めるのは、もちろん意識という意味でも効果という意味でも頭から否定はしないが、自分達の努力が巨大な企業や国の方針や政策でまたたくまに無に帰してしまうとしたら、誰が継続的努力をするだろうか。
コンビニの深夜営業を規制する動きがある。賛否両論がありマスコミは街の声としてインタビューを流しているが、「若い人のたまり場になるので深夜営業はやめるべきだ」とか「明るいと景観が悪くなるから深夜営業はしないほうがいい」とか「深夜は昼間よりお客さんが少ないから儲からないだろう」とか、「それって温暖化に関係ないでしょ!」という、極めてアンロジカルなコメントを聞かされる。別にコメントをする人は個人の考えだし責めないが、それを取り上げて、だからコンビニを深夜営業すべきでないとか言っている人々には呆れかえる。
企業のコストダウンで、廊下の蛍光灯を消すとか、2本を1本にするとかいう方法があるが、私は決してそのような事はしない。意識付けさせるために、暗い廊下を歩かせるというなら分かるのだが、社員のモチベーションが最大の企業力→社会への貢献だと思っているから、僕なら企業のコストに占める比率を分析し、多い所から手を付ける。削減の努力や困難さに対して、効果の大きさがどの程度あるかを分析をし、(効果/対策コスト)を最大にする事を考える。自分は政治家ではないが、もし政治家であったら、まずは地球温暖化税をいうものをその排出量に比例して取り、それらの税収で地球温暖化助成金を出す。家庭用ソーラー発電機やゴミ処理機には80%は助成金が出るとかだ。エアコンの温度を1度上げましょうとか、夜中に働かず早朝出勤しましょうとか言われても、なかなかできない。まずは、すぐにできる目標を作り実施する事が重要だ。目標というのは、達成することとアクションが打てる事が重要なのだ。
2008年07月06日 14:01
