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2008年08月11日
文章の書き方とチェックの仕方(山川義介)
posted by Yoshisuke Yamakawa
ロジカルシンキングの勉強会を月1回のペースでやっている。ロジカルシンキングは、「話す」「書く」「聞く」といったコミュニケーションの場で非常に役に立つという話をするのだが、それ以前の「国語力」の問題ではないかと思う文章や会話によく出くわす。
広角打法で有名な元ジャイアンツH氏のテレビの解説で、「私はですねえ、今のグラブさばきはボールから目を離したためにイレギュラーバウンドに対応できなかった訳で、プロとしてはあり得ないレベルの低さですね。」などという面白いコメントがしょっちゅう聞かれた。聞き流しているとあまり違和感を感じないが、主語+述語というように、余計な部分を省いて見るとそのおかしさが分かる。
「私は、プロとしてはあり得ないレベルの低さです。」となってしまうからだ。こういう事例を出すと、笑う人がたくさんいると思うのだが、実際に社内で様々な原稿をチェックすると、しょっちゅうこの手のおかしな文章を目にする。この文章の誤りは、「私は」という主語に対して、話しているうちに「だと思う」といった述語がなくなってしまった所にある。
先日、私は「経営者の役割は方向指示器付きお茶汲みだ。」と言った。しかし、これを聞いたある人が、「山川さんは経営者の役割は方向指示器だと述べた。」と人に伝えた。これは述語のすり替えであり、明らかにおかしい。経営者の役割が方向指示器である事はあたりまえであって、とりたてて言うほどの事もない。会社の力は社員の力の総和であり、その方向に向かって邁進する主体は社員なのだから、社員が仕事をしやすい環境を作る「お茶汲み」が経営者の役割なのである。
私の小学校の成績は、(算数)>(理科)>>(国語)>(社会)の順だったので、決して文章を書くことも読むことも得意ではないが、高校時代の文通(古いと言われるが)が功を奏したか、あまり文章を書く事に対して苦手意識はなくなった。誤字脱字なども、子供の頃にまるで国語辞典の様な祖母から、「義介は本当に漢字を知らないわね」と言われ続け、あまり漢字は書けないが人の文章を見るとかなりよく気がつくほうだ。
ロジカルシンキングというのは、ほとんど考えなくても本能的というか、感覚的におかしさを感じる人にとってはあまり意識する必要はなく、日常のビジネスに於いてあまり不具合はないのだと思う。当社エンジン事業部の田村秀史さんは、そういう部分を持っている人だ。ただ、自分の感覚や経験を超えて複雑な案件に対峙した時には、ロジカルシンキングの習得をしておかないと、パニックになる可能性がある。まして、感覚的なおかしさを感じず、平気で前述のH氏の様な文章を書く人は、まずは形容詞や副詞を除き、主語と述語だけにして、裸にしておかしくないかを確認して欲しいと思う。
2008年08月11日 18:56
