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2009年06月30日
日本の給与制度は”後払い”(山川義介)
posted by Yoshisuke Yamakawa
今日のカンブリア宮殿、ご覧いただけただろうか。21の平本氏、僭越ながら給与の考え方に関しても考え方が近いことが分かった。もちろん、店舗展開する小売りの中堅企業と少数精鋭のコンパクトなベンチャー企業では同じ方法論ではうまく行かない部分もあるが、基本的な哲学は同じだ。
私は日本の雇用制度は、「終身雇用」ではなく「定年雇用」であり、「年功序列」ではなく「加齢序列」だと言っている。ALBERTには定年がないので「終身雇用」だ。また、年とともに功が積み上げられていけば報酬も連動して上がるのは当然なので「年功序列」だ。しかし、価値の創出ができなくなれば、報酬が下がるのは当然であるという考え方をしている。
平本氏はこう語った。「ピラミッド構造はご褒美だと思っている。大きな会社で若い時に目一杯働いて残業して新しいものを開発して会社にものすごく利益を上げた人は偉くなっていく。しかしそれは給料後払い制だと思っている。若い時しっかり頑張れ、会社が大きくなったら重役にするからと。それでみんな一生懸命働く。」
社会的な価値を提供しているまさにその時に、それに見合った報酬をもらうべきであるが、残念ながらほとんどの企業は価値の創出量の多い若手には報酬あまりを出さず、ほとんど窓際に近い管理職に多額の報酬を出す。まさにこれは、給料の後払い制だ。私は若いうちに多くの休みと報酬を得るのが幸せだと考えている。従って、給料はリアルタイムで払うべきであって、老後に備えて若いうちの貯蓄をしておくというのが、正しい給与制度の姿だ。休み1.5倍、給与2倍を目指している。それは給与のリアルタイム払い制とも言える。
2009年06月29日
利益なき繁栄(山川義介)
posted by Yoshisuke Yamakawa
先週のカンブリア宮殿で、広島の眼鏡チェーンである株式会社21(トゥーワン)が紹介された。毎回、非常に楽しみにしている番組だが、今回は震えが来るほどの感動があった。すぐにでも広島に行ってこの創業者に会いたいと思った。
今日も第2回目が放映されるので是非ご覧いただきたいが、私が求めている理想の会社にかなり近い。まだまだ勉強不足で正しい認識に至っていないかもしれないが、「内部留保をせず利益は従業員に還元する」というところに、まさにこれだ!という感動を覚えた。人事制度も組織もユニークであるし、税金や投資に関しても非常に画期的でイノベーティブだ。
「利益なき繁栄」という言葉は、マルマン創業者の「実力主義の経営」180ページに説明されている。「本来企業そのものは利益を追求するものではなくて、人間がその労働成果を偉大ならしめる場所である。」とあるが、この概念は非常に難しく私も本質を理解するまでに10年はかかった。しかし、ドラッカーが「現代の経営」の中で、「事業体とは何かを問われると、たいていの企業人は利益を得るための組織と答える。たいていの経済学者も同じように答える。この答えは間違いなだけではない。的はずれである。」と述べている。利益は企業の目的ではなく、空気や水のようなものだとも言っている。
ドラッカーを勉強することで、企業にとっての利益の考え方がかなり咀嚼できた。ただ、未だ具体的な経営に活かしているわけではなく、それこそ「知行合一」でなくてはならない。そういう意味で、実際にそれを実践している平本清氏に会いたいと思ったわけだ。今晩のカンブリア宮殿が楽しみだ。ALBERTがベンチマークすべき企業だと思う。
2009年06月21日
褒められなくなってからが一人前(上村崇)
posted by Takashi Uemura
忙しさにかまけてBlogをサボっていたが、山川のエントリーが溜まってくるとだんだんと後ろめたさがが募ってくるというのが人情。。
お、また投稿されているなと内容を読んでみれば、恥ずかしい話が暴露されているので、いよいよ重い腰ならぬ重いパソコンの画面を開いて、最新エントリーから先の投稿を下げるためだけにBlogを投稿してしまうわけである。
山川がそんな僕を想像して先のBlogをニヤニヤしながら書いている顔をリアルに思い浮かべ、こちらもつられてニヤリとしてしまうのだった。
さて社内SNSにも書いたのだが、先日読んだ記事に楽天・野村監督の名言が紹介されていた。
「三流は無視、二流は賞賛、一流は非難」というもので、
何も成果が出ていないうちは目にも留まらない、話すのも無駄なので無視、
成果が出はじめたら一流になる可能性があるので褒めて伸ばす
一流はできて当たり前で、できないことがあったら徹底的に非難する。それを乗り越えてこそ一流。
という趣旨で、「なるほど」と思った。
ビジネスパーソンの場合、プロの野球選手のようにフラットに比較されて1軍レギュラー、ベンチ入り、2軍といったランクに分けられるという仕組みではないので、完全には当てはまらないのだが、上司と部下の関係も自然と無視・賞賛・非難のステージに分けられると思う。
配属や役職によって「期待値」は変っていく。
はじめのうちは期待値が低いが、その期待値にさえ届いていないときは無視される。時々期待値を越えてくるようになればその都度褒められるようになる。「すばらしい!もっと出来る!」と。
成長にあわせて役職などが上がっていけば、それにあわせて期待値もどんどん上がっていく。その高い期待値に応えられていない場合はガミガミと苦言をいわれるようになる。ミッションはやり遂げて当たり前であって褒められることは少なくなっていく。
社内でも僕によく褒められている人がいると思うが、その人は今まさに伸び盛り、成長の真っ只中にいると思って頑張って欲しい。
逆によくガミガミ言われている人もいるが、それだけ期待値が高いということだ。なにくそ!と乗り越えて欲しい。ガミガミ言われなくなってしまったら期待されなくなったということだ。
僕自身はというと、さすがに最近は山川に叱られるということは殆どないのだが、
社外の先輩経営者や社外取締役などには時々叱咤いただくことがある。
自分の至らなさを認識する貴重な機会であり、非常にありがたいことだ。
2009年06月20日
リーダーの要件は「知行合一」(山川義介)
posted by Yoshisuke Yamakawa
日経産業新聞に連載されている「部長のための経営学講座」については、「意思決定理論」というエントリーでも触れたが、今週のテーマは「役員を目指すには」だった。役員を目指すことが必ずしもゴールではないとは思うが、部長のために書かれているとすれば次は事業部長か役員なのだろう。このタイトルは「真に信頼される経営者(リーダー)になるためには」と読み替えてもよいと思うが、非常に納得できる内容であった。
知行合一(ちこうごういつ)ということばは、明の時代に王陽明が唱えた需学の思想で知(知識)と行(行動)は合一(合致)していなければならないと言う考えで、「知識をつけることは、行動することの始まりであり、行動することは、つけた知識を完成させることである。行なわなければ、知っているとは言えない。知っていても行なわないのは、まだ知らないのと同じである。知って、行なってこそ、本当の知恵、真知である。」という意味だそうだ。理屈を学んだだけではスキーや水泳はできない。経営でも同じであり、「よきリーダーの要件とは学問と行動を融合させ、自らの経験知の厚みを増し、将来を見通して、決断を行なう軸を形成することにある」と述べられている。
実践に役立つマネージメント力は、思考と行動の往復運動を高速に繰り返すことで伸びるわけだが、具体的に真に信頼される経営者(リーダー)の要件とは以下の5つだそうだ。
(1)全体最適が思考の基礎にある
(2)人間的な魅力を備えている
(3)厳しさに耐える精神力がある
(4)ぶれない軸を持っている
(5)部下の育成に真剣に取り組む
この他に、知識に関しては全領域すべてをカバーできるはずはないので、勘所を押さえられる理解力や推察力、地頭の良さがないと務まらない。地頭の良さは、ある程度持って生まれたものもあるだろうし、20歳過ぎてはあまり変わらないのかもしれないが、上記5項目は学生から新入社員、管理者になるに連れて身につけていくのだ。ALBERTでは「全員経営者精神」であって欲しいので、少なくとも新入社員で入社3年目、25歳以上の人には全員身につけて欲しいところだ。
先日の社員研修で、社長から「今ALBERTの社員に足りないものは何か、それは『mature』だ」という話があった。つまり成熟していない、大人ではないという意味だ。自部署のことばかり考えて全体最適が考えられない人は確かに多い。何か問題が発生した時に、どうすれば解決するか、次回から問題が起きなくなるかを提案するのではなく、ただ不機嫌に担当者を感情的に怒ったり他部署の批判ばかりするような人がいる。全体最適が思考の基礎にないということだ。
世の中には、仕事はできるし頭もいい、しかし人望がない人がいる。上司には受けがいいが、同僚や部下から尊敬されない人もいる。こういう人は人間的魅力に欠けているということだろう。人間的魅力を身につけることは、非常に難しいことだと思う。人望や教養ということをいつも言うのだが、しかしまずは小さいことから実践するということではなかろうか。「最低限約束を守る」、さらには「期待値より少し上を行く」というのがよいと思う。約束を守るという意味は、たとえば待ち合わせに遅れない遅刻をしない、納期を守る、言われたことはやる、自分でやると言ったことは必ずやる・・・・などどれもあたりまえのことだ。
上村君も以前は出張で朝ホテルで待ち合わせる時も、ゴルフの時もほぼ毎回私より遅れて来ていた。しかも指定時刻より遅く来ることもしばしばだった。最近ではIDEAの橋本社長にも叱られ、そういうこともなくなった。ちなみに橋本さんは私が知っている経営者の中で間違いなく尊敬する5本の指に入るのだが、人間的魅力という意味ではNo.1だと思っている。年齢性別問わず、誰からも好かれ愛されていると思う。彼に頼めば何かやってくれるという信頼感があるからだろう。
ALBERTの朝礼には、未だに電車遅延を理由に遅れる人が多発する。確かに中央線は人身事故が多いかもしれないが、1本でも乗り遅れたら、または電車が5分でも遅れたら遅刻する時間にしか家を出ない人がいる。常に始業時刻の5分前以内にしか会社に来ない人は、魅力あるビジネスマンにはなれないと思う。あとは、やりますと口だけは元気な人がいるが、やれないならやれると言うなと思う。しばしば「あれはどうなってる」「あれはもうやったか」と言われる人は、人間的な魅力に欠ける素養があると思ったほうがいい。
研修でALBERTに足りないものは何かということを上村君が話したが、上記の5つのうち、(3)~(5)は比較的まだよいのではないかと思う。皆かなり頑張り屋だしベンチャーとしての方向性はかなり共有できていると思う。また勉強会などを通じて教育にも全員が力を入れている。全員が真に信頼される経営者になるために圧倒的に不足しているのは、やはり(1)と(2)だ。マネージャークラスのスタッフには、是非もう一度セルフチェックをして欲しい。
2009年06月14日
分析力を武器とする企業(山川義介)
posted by Yoshisuke Yamakawa
最近、色々なところでこの本が推薦されてており、私も色々な人におススメしている。実は、この本はデータフォーシーズの古本社長に教えていただいた。タイトルや表紙の帯を見た瞬間に、「これってALBERTのことを書いた本ではないか」と思うくらいすべてがマッチしていると思い、即座にアマゾンで購入した。
ALBERTは、もともと平石さんと私が2000年に創業したインタースコープの次なるビジネスモデルとしてニッセンとの合弁で設立した会社なので、ベースにマーケティングリサーチや統計解析、データベースマーケティングがあったわけであり、分析力を強みにしたレコメンデーションの専門企業である。今でこそ競合する部分もあるが、レコメンデーションの専門企業のひとつであるシルバーエッグさんにも、2000年当時は何度かお邪魔し、トーマス・A・フォーリーさんや西村淳子さんからディープナレッジを教わったものだ。当時のインタースコープは、リサーチベースでe-日本人価値観クラスターを作り、新しいパーソナライゼーションのモデルを構築しようと東京大学との産学連携で購買予測モデルNSXという研究を進めていた。残念ながらこのプロジェクトは、個人情報保護への機運の高まりなどもあり、当時のインタースコープでは購買履歴データを入手することが難しかったためにとん挫した。その後、ニッセンとの出会いがあり今に至っているので、統計解析や分析力に強いレコメンデーションの専門企業ができたことは、ある意味必然的な社会の要求であったのかもしれない。
本の話に戻すと、予想に違わず、第一章の1ページ目から「レコメンデーション」が登場する。『ネットで借りて~自宅に届き~ポストに返却♪』をご存じのかたも多いだろう。DMM.comのテレビコマーシャルだ。私もDMMではないが愛用している。このビジネスモデルを思いついたのが、30代、ソフト会社経営、映画マニアのリード・ヘイスティングスだ。少し本の内容を引用してみよう。
「アポロ13号」を借りて返し忘れ、40ドルもの延滞金を払わされたことで、「定額料金・貸出期間無制限・延滞料なし」にすればいいじゃないかと考えた。1997年のことである。そこで彼は自分の会社の売却益を元手に「ネットフリックス」を設立した。この事業の成功の最大の理由は、データ分析力にあった。顧客の行動パターンを分析し、シネマッチ(Cinematch)という推薦エンジンが、顧客にとびきりの「おすすめ」を提案する。このシネマッチには自慢のアルゴリズムが組み込まれている。星の数ほどある映画を分類してクラスターに分け、顧客が好むクラスターはどのクラスターかを見極める。顧客のレビューを数値化し、ネット上でのアクセスログから行動パターンを読みとる。こういったことを実施した結果、サイトを訪れた人に、たちどころに専用ページが用意される。
映画という商材は、レコメンデーションを語るには最適なものかもしれない。ALBERTはKDDI研究所と協調フィルタリングエンジンを用いたパーソナライズド・レコメンドエンジンの提供開始を発表しているが、KDDI研究所も映画のレコメンドエンジンに関する研究には定評があり、ベイジアンネットによる映画コンテンツのお薦めに関する論文も多数ある。こういった高度な分析力を必要とするレコメンドエンジンがある一方、人ベースの共起分析による単純な推薦アルゴリズム(この商品を見た人はこの商品も見ています)というものは、商品や顧客に対する知識が全くなくてもできてしまう。つまり「商品Aと共起するのは商品Bである」という結論は、その因果に関係なく自動的に計算されるからだ。商品が何であろうが、顧客が誰であろうが、数学さえ分かれば誰でもできてしまう。
おむつとビールの共起は有名だが、そもそもどんな顧客がどんな時に、なぜおむつとビールを一緒に買うのかは、誰も明らかにしておらず、ただこの意外な組み合わせゆえに、データマイニングの成果として取り上げられているにすぎない。最近ではこの様な単純なアルゴリズムを用いた廉価版レコメンドシステムが散見されるようになり、困ったものだと思っている。ネットでビールを買ったら、いきなりおむつを推薦されたらどんな気持ちになるだろうか。レコメンドシステム導入の最終目的は、クライアントの売上げ、利益向上であることは間違いないが、レコメンドシステムに用いられる顧客の行動ログや商品データなどを分析することで、真のCRM、顧客戦略や商品戦略策定の有用なツールになることを理解しなくてはならない。
ネットフリックスでは、配送にも分析力を活用している。頻繁に借りる会員と滅多に借りない会員を分類し、スロットリング(throtling)という方式で配送を調整している。RFM分析(Recency:最新購買日、Frequency:累計購買回数、 Monetary:累計購買金額)で言えば「F」に当たるわけだが、通常のCRM理論では「F」が大きいほうがよい顧客だと言えるが、ネットフリックスのモデルでは、Fが小さいほど優先順位が高いという。定額性なので利益率が高いということなのだが、当然のことながら解約されれば元も子もない。そこで、Fが小さい顧客の満足度を維持するために、配送の優先順位をうまく案配しているそうだ。
こういうパーソナライゼーションは、まさに究極のCRMであり、ネットフリックスは分析力を武器とする企業を代表すると言ってもいいだろう。他にも、DVDの頒布権(はんぷけん)をいくらで買うかの決定にも役立っているというし、意思決定に分析のできる人間を雇い、大きな成功に結びつけている。ログデータの集計、定量分析、定性分析、行動パターン分析、顧客満足度分析、マーケティングミックス最適化分析など、あらゆる部門で分析を行なうことが企業文化になっているという。
ALBERTの目指す方向は、この「分析力」を提供することでクライアントを成功に導くということであり、それが必然的に我々に与えらた社会的使命だとも思っている。
2009年06月12日
代々木倶楽部にて社員研修中(山川義介)
posted by Yoshisuke Yamakawa
今日は社員研修です。恒例の箱根での合宿は、経費削減の意味もあり上期は中止。会社から歩いて5分ほどの代々木倶楽部で日帰り研修とした。内容は、前回の合宿のレビューと上期振り返り、レコメンドエンジンについての復習、続CRM勉強会、ロジカルシンキング演習などを行ない、その後社長から中期戦略と下期戦略の話、最後に各部門から下期戦略を発表してもらう予定です。
夜は豪華なディナー。元アンケート会社だけあって、ランチもディナーも事前にメニューを提示してそれぞれ何を食べるかを決めました。ランチはたくさんのメニューの中から2つしか選べなかったので、誰からも不満が出ない設問設計をしました。結果は人気のきじ重が10名、ハンバーグセット(スープ・ライス付)が7名となりました。ディナーは予算の関係もあって、しゃぶしゃぶか、フレンチのフルコースのどちらかを選ぶことになりました。結果、しゃぶしゃぶが8名、フレンチが9名とほぼ半々になりました。
詳細は、広報ブログで近々報告されると思います。



