データ分析基礎知識

“分析力をコアとするデータソリューションカンパニー”
株式会社ALBERTが、データ分析にまつわる基礎知識をわかりやすく解説します。

CRMとは

CRM(Customer Relationship Management)には色々な定義や説明がありますが、一般的には『顧客1人ひとりの深い理解に基づく企業と顧客の長期的かつ良好な関係を形成する手法、戦略』などといわれます。 CRMに関して、『IT-supported Communication』という定義もあります。町の八百屋さんや電気屋さんが、地元の顧客を深く理解することによって良好な関係を築いているのがCRMかといえばそうではありません。大量の顧客に対してのOne to one戦略こそがCRMの本質であり、ITによるサポートなくしてはCRMは実現しないのです。

近年、『CRM』の他にも、経営資源の有効活用という視点で企業活動を統合しようとする『ERP』、調達から製造・流通・販売という、生産から消費にいたる商品供給の流れを「供給の鎖」(サプライチェーン)ととらえ、情報を共有・管理することで、ビジネスプロセスの全体最適を目指す『SCM』、営業支援のために用いる情報システム『SFA』などが提案されてきましたが、アルファベット3文字の統合ソリューションは、その違いがわかりにくいと思います。そこで以下にこれらの概念をまとめてみました。

ビジネスアプリケーションのポジショニングマップ
図1.ビジネスアプリケーションのポジショニングマップ

他のアルファベット3文字のソリューションとCRMとの大きな違いは、CRMが顧客起点の概念だということです。SFAとCRMを同義であるように取り扱う場合もありますが、SFAはどちらかといえば社内の営業向けのソリューションであり、必ずしも顧客起点となっているわけではありません。それに対し、CRMは企業の商品データだけではなく、顧客データも活用することで、顧客と商品・情報の最適なマッチング、最適化を行なうという戦略であり概念なのです。

それでは、顧客と商品の最適なマッチングはどのようにすれば実現できるのでしょうか。たとえば人材を企業に紹介することを考えてみましょう。応募者がどんなスキルを持っていて何をやりたいのか等をよくヒアリングし、かつその企業がどんな人材を募集していてどんな社風なのかを充分理解した上で紹介しなければ、幸せな転職、採用になりません。このように、顧客と商品・情報への深い理解が最適なマッチングを可能にするわけです。CRMが顧客起点であるということから、最も重要なのが顧客への深い理解です。中でも行動履歴データの活用が、現在最も注目されています。こちらに関しては、「顧客理解の方法」のページで詳しく説明します。

顧客と商品・情報のマッチング
図2.顧客と商品・情報のマッチング

1982年、セブン-イレブンが日本で初めて導入したPOS(Point of Sales)システムは、商品に印刷されたバーコードをレジのバーコードリーダーで読みとると、購入品目、点数、購入時刻などが瞬時に本部に送られるという仕組みでした。在庫管理や売れ筋分析などに活用され、定番商品の決定に大きな影響力を持っていたといわれます。その日の天候や気温などの情報も同時に取得され、さらに購入時にレジで店員が購入者の性別年代を予測して入力を行なったことで、どんな顧客がどんな商品をいつ購入したか、また何と何を一緒に買ったかなどのマーケットバスケット分析も盛んに行なわれました。

コンビニエンスストアのPOSシステム
図3.コンビニエンスストアのPOSシステム

しかしPOSシステムも万能ではありませんでした。確かに購入した顧客のことはわかるのですが、購入しなかった顧客や商品のことはわかりません。また、昨日購入したAさんが今日購入したかどうか、過去に来店したかもわからず、個人の購買履歴を継続的に追うことはできません。従って、POSによるOne to oneのマーケティングの実現は難しく、この欠点を解決する方法としてFSP(Frequent Shoppers Program)が登場しました。

インターネットでは個人の行動ログ(アクセス履歴や購買履歴)を簡単に取得することができます。商品を見たが買わなかった、何と何を比較して結局どの商品を買った、何と何を同時に買ったという情報なども自動的に蓄積されます。POSシステムでは個人を紐づけるID付行動ログが取得できなかったわけですが、最近では会員登録してログインしなくてもクッキー等の技術を使って、しかも個人情報を取得することなく、個人に紐付いた購買履歴情報が入手できるようになったのです。

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