データ分析基礎知識

“分析力をコアとするデータソリューションカンパニー”
株式会社ALBERTが、データ分析にまつわる基礎知識をわかりやすく解説します。

RFM分析とその限界

顧客の順位付けをするRFM分析

顧客はデモグラフィックな属性や価値観などで分類するだけではなく、同じセグメントの顧客でも、どういう順番で買ってくれそうかという顧客の順位付けをする必要があります。では、順位付けはどのようにして行なうのでしょうか。すべての顧客にDMを出すのは非効率であり、よりターゲットを絞って送るのが効率的です。(後に述べるリフトの概念でその効用を詳しく説明します。)たくさん買ってくれそうな優良顧客を発見しバーゲンなどのDMを送り、見込み のない非優良顧客にはDMを送るのをやめようという発想から誕生したのが「RFM分析」です。RFM分析とは、Recency(最新購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)の3つの指標で顧客を分類する方法で、具体的なアクションプランを実行するために用いられます。一般には、それぞれの指標を何段階かに分け顧客を分析します。詳細な分析方法については、顧客分析の手法(デシル分析、RFM分析)をご覧ください。

直近性 頻繁性 富裕性

たとえば、R×Fのクロス集計結果で「購入頻度は多いが直近の来店がずいぶん前である」という顧客には来店を促すメール配信を行なう、といったようにセグメント別に顧客コミュニケーションの課題と施策を明確化することができます。一般的には、顧客をそれぞれの項目について5段階で評価し、すべての評価が低い場合は企業にとって良い顧客ではありません。このように、RFM分析を使えば顧客をシンプルに順位付けることができます。

RFM分析の限界

RFM分析は、優良顧客、非優良顧客、新規顧客、安定顧客、離反顧客などに分類することで、セグメント毎のプロモーションを効率化することができます。しかし、RFM分析は「ある瞬間の顧客分析」であり、時期が変われば顧客も変わり継続性がありません。たとえば、総合通販会社でベビー用品を頻繁に買っていた顧客が、その後何年も何も購入していないために「離反顧客」として位置づけられていたとします。数年後、子供が小学校に上がるということで、勉強机と椅子を購入したとすると、RとMのランクは一気に上がり「優良顧客」として位置づけられることになります。

RFM分析は、購入時時期や購入金額のみで顧客を分類 しているので、「何を買ったか」という点については顧客を理解しているとはいえません。もし、この顧客が何を購入していたか、どんな商品を購入する可能性があるかを把握していれば、子供の成長とともに購入可能性の高い商品をお薦めすることもできます。このようにRFM分析には限界があるのですが、それを超えるソリューションを次にご紹介します。

RFM分析を組み合わせて用いる手法

RFM分析は、何を購入したかが考慮されていないことから、RFMにカテゴリを加えた「RFMC分析」や、アイテ ム(Item)を加えたMRFI(マーフィー)で分析されることもあります。 ALBERTではCTB分析を提唱していますが、CTBによって作られた顧客クラスターとRFMのランクから作られたRFMクラスターを掛け合わせることで、より精緻な顧客分類が可能になります。(CTBによる顧客クラスターはこちら、RFMクラスターについてはこちらをご覧ください)

表1.RFMクラスターにCTB顧客クラスターを組み合わせた顧客分析例
RFMクラスターにCTB顧客クラスターを組み合わせた顧客分析例

RFM分析を商圏分析に用いる手法

最後に、ALBERT独自のエリアマーケティング理論に基づく「RFM-D分析」をご紹介します。流通・小売業界はナショナルチェーンから地元密着型のリージョナルチェーンまで、数多くの企業が熾烈な競争を繰り広げる中で、近年のデフレ経済の煽りを受け、顧客単価の低下などにも立ち向かわなければならない状況にあります。そのような状況下で、競合他社に対する競争優位性をもたらすために、このRFM-D分析は非常に有効です。Dは店舗から顧客住居までの距離を表し、RFMクラスターなどと組み合わせて分析します。

RFM-D分析のイメージ
図6.RFM-D分析のイメージ

※RFMクラスターについてはこちらをご覧ください

エリアマーケティングの最大の目的は、商圏の深耕と拡大=リピート率向上と遠距離客の増大です。顧客はコンビニエンス性を求める近距離の顧客と、ユニーク性を求める遠距離顧客に分かれます。コンビニエンス性要求客のリピート率向上とユニーク性要求客の増大を併せて実現することが重要です。とりわけ「ユニーク性要求客」のニーズに応えることは、競合他社との差別化を図ることに直結します。なぜなら、それこそが他社とは異なる独自の「魅力」にほかならないからです。

わざわざ遠方より来店いただける理由を分析することが「RFM-D分析」です。たとえば、『遠距離ロイヤルカスタマー分析』では、遠距離からの顧客数と頻度を向上させるため、遠距離の優良顧客の購買商品を分析します。分析によって、「遠距離ユーザーの購入頻度が高い商品の品揃えを拡張する」、「棚割を近づける」、「遠距離向けのチラシを配布する」、等の施策に落とし込み、遠距離ユーザーに魅力のある店舗作りを行なうことができます。

『既存店売り上げ向上分析』では、優良顧客のカバー率を知ることで、これから注力すべき地域を特定し、地域別の顧客育成戦略を実行することで、既存店の売上げ向上させることができます。

RFM-D分析の活用
図7.RFM-D分析の活用
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